yeclogo

【英会話YEC】    
東京の日本人英会話講師専門

TEL:050-5883-0775

DOGの発音、言えますか?


英語のネイティブはお腹から声を出すとか、腹筋を使ってしゃべるとか言われます。でも、ネイティブの発音に近づきたいからと腹筋運動をしたり、発声練習を特別する必要はありません。「ネイティブらしく発音するために発声方法から指導しましょう」という謳い文句のセミナーなどをときどき耳にしますが、私はわざわざ時間とお金をかけて教えてもらうほどのことではないと思っています。


腹筋を使う、使わないという問題の焦点となるのは、[a/?]の音です。例えば、dog も[dag/d?g]です。[dag]はアメリカ西海岸の発音で、敢えて言えば「ア」に近く、[d?g]はアメリカ東海岸やイギリスの発音で、敢えて言えば「オ」に近いです。
「ア」に近いか「オ」に近いかと気にする前に、より通じやすくするためには、口の奥に卵が入っているような気持ちで、口の奥をカット開け、「ア」か「オ」と言ってみて下さい。あくびをするほど開いて口の奥に張りを覚えるようでは開きすぎです。唇の所を広く開ける必要はありません。あくまでも口の奥に空間を作ろうという気持ちです。
唇を比較的前に突き出す癖のある方は、「オ」に近くなり、そうでない方は「ア」に近くなるでしょう。


口の奥を開けると、その周辺の筋肉が伸びます。力を入れて筋肉を縮めている状態ではありません。縮めれば、口の奥が狭まることになります。口の奥周辺の筋肉に力を入れていないのですから、口の奥の筋肉で発声を支えることはできません。声を出すためには、腹筋から唇の先に至るまでの息の通路のどこかで筋肉の緊張が必要で、その筋肉の緊張が息を積極的に押し出すことで声が出るのです。[a/?]の音の場合は、口の奥の筋肉の代わりに、比較的腹筋による発声の支えが必要になります。


 カタカナ的に「ドッグ」と言った後に、以上のことを気にして”dog”と言って、二つの発音の違いを実感してみて下さい。[a/?]では、[a/?]で口の奥を開け、[g]で口の奥を閉じるわけですから、カタカナ的な「ドッグ」よりも[g]が出てくるまで時間がかかり、ダァ ~ [g] みたいに、必然的に母音部分が少し長く発音されることになります。
 音、リズムともに通じやすくなると思います。